低温調理ナビ厚みで計算する
CHICKEN LIVER GUIDE

鶏レバーの低温調理は何℃で何分?中心温度・保持時間と下処理を安全側から考える

鶏レバーは、むね肉やもも肉より慎重に扱いたい食材です。低温でなめらかに仕上げたい一方、表面だけでなく内部にも食中毒菌が存在し得ます。「63℃で45分」といった料理例をそのまま万能な安全時間にせず、厚み、中心温度、保持時間を分けて考えます。

WHY DIFFERENT

鶏レバーは、鶏むね・鶏ももと同じ設定にしない

厚生労働省は、鶏肉や内臓からカンピロバクターが高頻度で検出されると案内しています。鶏レバーは表面だけでなく内部の汚染も考慮する必要があるため、表面を焼いた見た目だけでは安全確認になりません。「新鮮だから半生でも大丈夫」とも判断できません。

低温調理ナビでは、鶏レバーだけ専用の下限を設け、65.5℃未満の低温設定を案内しません。

参考:厚生労働省「カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)」

CENTER TEMPERATURE

65℃・70℃・75℃は「湯温」ではなく中心温度の話から考える

厚生労働省の食肉の加熱条件では、中心75℃・1分と同等の加熱条件として、中心70℃・3分、69℃・4分、68℃・5分、67℃・8分、66℃・11分、65℃・15分が示されています。

中心65℃
到達後15分以上
中心70℃
到達後3分以上
中心75℃
到達後1分以上

湯を65℃にして15分、という意味ではありません。一番厚い部分の中心が目標温度に達してから保持する条件です。

出典:厚生労働省「食肉の加熱条件に関するQ&A」

APP SETTINGS

低温調理ナビでは65.5℃・70.5℃・75.5℃の3段階

現在の計算モデルでは、湯温より約0.5℃低い中心温度を参考値として時間を組み立てます。そのため鶏レバーは次の3段階にしています。

65.5℃
低温側。参考中心65℃、保持15分以上
70.5℃
おすすめ。参考中心70℃、保持3分以上
75.5℃
しっかり。参考中心75℃、保持1分以上

この0.5℃差はアプリの簡易計算上の余裕であり、中心温度を測ったことにはなりません。機器差やレバーの形で変わるため、芯温計で確認してください。

MILK PREP

牛乳に浸す下処理は「臭み対策」。安全化とは分ける

鶏レバーの臭みが気になるとき、牛乳に浸してから調理する家庭もあります。低温調理ナビでも、これは任意の下処理として扱います。ただし、牛乳に浸すことを殺菌や安全化の工程とは考えません。

行う場合は冷蔵庫内で浸し、使った牛乳は再利用せず捨てます。

牛乳の後に流水ですすぐ方法について

家庭では、牛乳に浸した後に流水ですすぐ方法も行われています。一方、農林水産省は、肉を水洗いすると水と一緒に食中毒菌が飛び散り、キッチンや周囲の食材を汚染する可能性があるとして、鶏肉を洗わないよう案内しています。ドリップが気になる場合はキッチンペーパー等で拭き取る方法を示しています。

そのため当サイトでは、牛乳から上げた後は流水ですすがず、キッチンペーパーで表面の牛乳と水分を丁寧に拭き取る方法を案内します。家庭で行われている方法を否定するためではなく、二次汚染を減らす考え方を優先したものです。

出典:農林水産省「鶏料理を楽しむために」

THICKNESS

時間は一番厚いレバー片で考え、袋の中で重ねない

メーカーの鶏レバー料理例には厚み1.5cm前後のものがありますが、その固定時間を別の厚みにそのまま移しません。低温調理ナビでは実物の一番厚い部分を測り、0.5cm刻みで厚い側へ丸めます。

複数個を同じ袋に入れる場合も、レバー同士を重ねず1層に広げてください。重なれば熱が中心へ届く距離が変わります。

HOW TO COOK

鶏レバーの基本の流れ

  1. 白い筋や目立つ血の塊を取り除きます。
  2. 臭みが気になる場合は、冷蔵庫内で牛乳に浸します。これは任意です。
  3. 使用した牛乳を捨て、流水ですすがずキッチンペーパーで表面の牛乳と水分を拭き取ります。
  4. 一番厚いレバー片を測り、重ならないよう耐熱袋に並べます。
  5. 本体計算機の温度と時間で調理します。
  6. 芯温計で一番厚い部分の中心温度を確認します。
  7. すぐ食べない場合は速やかに冷却し、適切に保存します。
FAQ

鶏レバーの低温調理でよくある質問

鶏レバーは63℃で45分なら安全?

メーカーの料理例として63℃・45分はありますが、厚みや中心温度を確認せず万能な安全条件として使うことはできません。低温調理ナビでは鶏レバーについて65.5℃未満を案内せず、中心温度と保持時間を確認する設計にしています。

牛乳に浸したら安全になる?

牛乳に浸す工程は臭みを和らげるための任意の下処理です。殺菌や安全化の工程としては扱いません。安全確認は中心温度と保持時間、芯温計で行います。

牛乳に浸した後は流水ですすぐ?

家庭では流水ですすぐ方法もありますが、低温調理ナビでは鶏肉を洗う際の飛沫による二次汚染を避ける考え方を優先し、流水ですすがずキッチンペーパーで表面の牛乳と水分を丁寧に拭き取る方法を案内します。

70℃なら表面だけ焼けばいい?

表面を焼くだけでは中心の加熱確認にはなりません。鶏レバーは内部にも食中毒菌が存在し得るため、一番厚い部分の中心温度を芯温計で確認してください。

冷凍の鶏レバーをそのまま低温調理できる?

この版では案内しません。冷蔵庫で解凍してから一番厚い部分を測り、冷蔵状態として計算してください。

SOURCES

参考資料

CHICKEN LIVER NEXT

鶏レバーは、温度だけでなく下処理と中心確認までセットで考える

同じ鶏肉でも、むね肉との違い、芯温計の使い方、調理後の保存まで続けて確認しておくと判断しやすくなります。